日本三景の一つ天橋立。天橋立は、イザナギの命がイザナミの命のもとに、天から通うためにかけたという伝説の残る自然の橋で、日本海と大江山を源流とする野田川が造り出した自然の芸術品。その神秘的な美しさと白砂青松は、まさに絶景。約3.6kmの砂に約8,000本もの松並木が続きます。
天橋立の中には、橋立明神や磯清水などの観光名所や船が通るたびに90度回転する珍しい廻旋橋があり、途中にはベンチや休憩所もありのんびり散策するには最適。
天橋立は「日本の名松100選」、「日本の白砂青松100選」、「日本の道100選」、「日本の渚100選」、「日本の名水100選」、「日本の歴史公園100選」、「美しい日本の歴史的風土100選」、「日本の地質100選」に認定されています。
日本三景の一つ、伝説の残る自然の橋
日本三景のひとつ「天橋立」は、天に舞う白い架け橋のように見えることからこの名が付きました。大小約8000本もの松が生い茂る全長約3.6kmの砂嘴によって形成されており、特別名勝とされています。
天橋立の端から端(文珠~府中)までは、徒歩で約1時間、自転車で約20分。天橋立の松の中には、大正天皇お手植えの松や昭和天皇お手植えの松も植わっています。
自然の涼しげな空気に包まれる松並木を散策していくと、四方を海に囲まれた場所にもかかわらず少しも塩味を含んでいないことから古来不思議な名水とし、“長寿の霊泉”とされている「磯清水(日本名水百選)」や、「岩見重太郎 仇討ちの場」「橋立明神(天橋立神社)」など歴史ある様々な名所に出合うことができます。
また、夕日が山に沈む前のほんのわずかな時間に、太陽光線が真横から松林を照らすその時だけ観る事のできる、海を渡る線路「トワイライト・レールロード」は天橋立を訪れる際には是非観ておきたい自然が創るひとときの絶景。天橋立を一望できる展望台「天橋立ビューランド」とともにぜひお楽しみください。
何千年もの歳月を経て創られた神秘
天橋立が、どのようにしてこのような姿になったかと言いますと、「宮津市史通史編上巻」には、
『約1.5万年前以降の気候温暖化により、海面は100年に1mという猛烈なスピードで上昇し、約8000年前には現海面より-20mで現在の天橋立と同じ位置に達した。このため北から南へ水中の砂州が形成され始めた。』
『現在の砂州は、約6000年前の最高水準後の低下期である約5000年前頃に陸上にあらわれたと思われ、当時の砂州は文珠との間に広い水路(古切戸)を隔ており、今より短いものであった。』
『南砂州の形成は江戸後期以降である。これは砂の供給源である丹後半島部で森林伐採や火入れが活発になり、海へ流入する土砂量が増加したことが大きな原因と考えられる。』
と示されています。
雪舟画の「国宝天橋立図」では、確かに現在よりも短い天橋立が描かれており、歴史的資料からも、気の遠くなるような年月と自然をもってつくられた神秘的な姿といわれています。
天橋立 詳細情報
アクセス
〒626-0001
京都府宮津市文珠
TEL: 0772-22-8030
社団法人天橋立観光協会
■電車
・KTR宮津線「天橋立」駅下車、徒歩5分。
■お車
京都縦貫自動車道綾部宮津道路「宮津天橋立」ICから車で10分