源氏物語ミュージアムは、市民や観光客に楽しみながら平安文化を理解してもらおうというもので、特に全国の源氏ファンにとっては見逃せない施設です。館内では「宇治十帖」の世界を分かりやすく紹介するほか、源氏物語に関する文献、史料、小説などのライブラリー機能を持ち、コンピュータによる情報検索もできます。
源氏物語を体現した世界で一つの専門博物館
平成10年に開館した、源氏物語ミュージアムでは、模型や映像により光源氏や「宇治十帖」の世界を分かりやすく紹介するほか、テーマごとに分かれた展示ゾーンは、当時の面影、文化と伝えるとともに、源氏物語の魅力を様々な映像で紹介しています。3000冊以上もの蔵書をとりそろえ、見るだけではなく、実際に文章を読んで楽しむこともできます。
定期的に講座が開かれ、源氏物語・平安時代をより深く学んでもらうための取組もなされています。
千年の時を超えて、いまだなお愛され続ける源氏物語。現代にも普遍ともいえる、男女の愛憎劇。当時のきらびやかな世界に思いを馳せながら、源氏物語の魅力に是非触れてみてください。
(写真:連載コラムの取材に源氏物語ミュージアムを訪れる奥山氏)
千年の時を超えて愛され続ける源氏物語
『源氏物語』は11世紀初め、平安時代半ばに書かれた全五十四帖からなる長篇小説です。
紫式部が書いたこの物語は、王朝物語の名作として後の作品に大きな影響を与え、現代に至るまで多くの人に愛されてきました。
物語は三部構成になっており、第一部は「光源氏が誕生し、栄華を極める」までの三十三帖、第二部は「その光源氏が、苦悩のうちに生涯を終えようとする」までの八帖、第三部は「その子の薫の半生を、悲恋とともに描いた」十三帖です。
最後の十帖は、宇治が主な舞台となっているため、「宇治十帖」と呼ばれています。平安時代、貴族の別荘地であった宇治。当時の貴族は、別荘で御堂にこもり、仏に祈るという習慣があり、そのため宇治は、とても身近な土地だったと考えられます。源氏物語の最後が宇治を舞台にされたのも、そういった所以ではないかといわれています。
開館時間・観覧料
■開館時間
午前9:00~午後5:00
(入館は午後4:30まで)
■休館日
月曜日(祝日の場合は翌日)
年末・年始
■観覧料
個人 | 団体(20名以上) | |
大人 | 600円 | 480円 |
小中学生 | 300円 | 240円 |
駐車場 | 100円/30分 | 2500円/1台※ |
アクセス
〒611-0021
京都府宇治市宇治東内45-26
TEL:0774-39-9300
■電車
・JR奈良線で「宇治駅」下車、東へ徒歩15分。
・京阪電鉄宇治線で「京阪宇治駅」下車、徒歩8分。
■お車
・大阪方面から
名神高速「大山崎」ジャンクションから
京滋バイパスに乗り換え
「宇治西」インターから京滋バイパス側道を直進
・名古屋方面から
名神高速および新名神「瀬田東」ジャンクションから
京滋バイパスへ乗り換え「宇治東」インター出口左折
・奈良方面から
京奈和自動車道「城陽」インターから国道24号線を
経て京滋バイパス側道へ右折