「法の師と たづぬる道を しるべにて 思はぬ山に 踏み惑ふかな - 薫 - 」
横川の僧都に会って、浮舟が生きていることを確認した薫君は、浮舟の弟小君に、横川の僧都の文とともに自分の想いを書いた文を持たせて、小野の里に遣わせます。浮舟の心は思い乱れますが、人違いだといって小君に会おうとはしません。帰ってきた小君の様子からことを察した薫君は、文を出さねばよかったと気落ちし、自分がかつてそうしたように、だれかが浮舟をかくまっているのではないかと思い悩むのでした。
夢浮橋の古跡
夢浮橋は現実には存在しない橋ですが、古跡の碑はひっそりとたたずんでいます。