「総角に 長き契りを 結びこめ おなじ所に よりもあはなん - 薫 - 」
八宮の一周忌の日に、薫君は大君に想いを訴えますが、独り身を通すつもりの大君は、妹の中君との結婚を勧めます。思いを遂げられない薫君は、匂宮と中君が結ばれることで大君の心が得られるものと考え、策をめぐらせて二人を結ばせます。しかし、匂宮の訪れが遠のいたことから、責任を感じた大君は悲嘆のあまり病の床に伏してしまいます。見舞いに来た薫君の献身的な看護に大君ははじめて心を開きますが、薫君に抱かれて死んでしまいます。
総角の古跡
物語では、宇治八宮山荘は平等院の対岸のこのあたりだと想定していたようです。現在の碑は、昭和45年に建てられたものです。