「宿りきと 思ひ出でずば 水のもとの 旅寝もいかに 寂しからまし - 薫 - 」
薫君は帝から娘二宮との結婚を望まれ、気が進まないままに承諾します。一方匂宮は左大臣の六君と結婚することになります。薫君は中君へ心ひかれ思慕の情を示しますが、匂宮の子を宿していた中君は、薫君に、大君に生き写しの異母妹浮舟の存在を告げます。薫君は宇治を訪ねた折りに浮舟の姿を垣間見て、大君に生き写しの姿に強く心をひかれます。
宿木の古跡
宿木(ヤドリギ)はけやきなどに寄生する植物のことです。宇治川ほとりのあちこちで見ることができます。