「身を投げし 涙の川の 早き瀬を しがらみかけて 誰かとどめし - 浮舟 - 」
死ぬつもりで宇治の川べりを徘徊し倒れていた浮舟は、横川の僧都に助けられ、妹尼の手厚い看護を受けて回復しますが、心ならずも生き長らえたことを悲しみ、泣き暮らしていました。そして、妹尼の亡き娘の婿に求婚されたことから、剃髪して尼になり、静かに暮らします。こうした事情はやがて、浮舟のことが忘れられず、悲しい思いで沈んでいる薫君の耳に入ります。
手習の古跡
昭和になって建てられた石碑ですが、手習いの筆の穂先のような形をしています。