京都府宇治市に工房を構える「橋詰藍友禅」。
藍友禅の創始者である橋本清貫氏は「現代の名工」も受賞。
天然灰汁発酵建てで仕込まれた藍染の液は藍の華が咲きます。
京都の東寺をはじめ、各地で展示も行われる圧巻の作品の数々。
迫力と美しさに圧倒される「富士」を描いた作品。
工房にはこれまで創りだした様々な作品も保管されています。
地元宇治のご当地キャラクターをあしらった可愛いハンカチまで。
藍の成分に着目したマスクフィルターも開発。
藍の濃淡だけでここまでの繊細な表現をされる技術は、次代を担う嘉隆氏にも受け継がれています。
京都宇治から世界に発信される藍友禅をぜひお愉しみください。
京友禅と藍染を融合
「藍友禅」の創始「橋詰清貫」は、京都宇治に工房を構え繊細で優美な京都の伝統の京友禅と、深淵で力強い日本古来の天然の藍の文化を融合させ、これ迄に無い〔藍友禅〕と云う新しい文化を産み出した事で〔現代の名工〕にも選ばれました。
京友禅とは着物の下絵を生地に写しとる手糸目又は型糸目と云う防染で線画を描き、染料を一筆一筆色彩鮮やかに挿し染めで彩る技法です。橋詰清貫はこの京友禅を30年技術を磨いて来ました。
そして天然の藍染と出会い、日本古来の技法と藍の奥深い色に魅了され、自宅に染めの瓶を設備し、本格的に「京友禅」に「藍染」を如何に取り入れるか研究を重ね「藍友禅」が生み出されました。その功績は工芸各賞を受賞し海外からも注目されています
全ての工程を学び研究しました
「藍の仕込み」
先ずは漢方にも使用される藍の葉を発酵させて土状に加工した「すくも」と云う原料を、藍の染液に建てる事が出来なければ始まりません。比較的容易な薬品で染める「科学建て」とは異なり、「天然灰汁発酵建て」と云う日本古来より伝わる染法を用います。
湯、灰汁(あく)、石灰、酒、麸(ふすま)と自然の物で1週間掛けて発酵させて藍液に還元しますが、「天然灰汁発酵建て」は難しく発酵が上手く行かなければ染まらないので材料と量と温度、そして加えるタミングを研究して理想の色に近着けました。
「藍」は「草」を「監理」すると書く由来が有り監理する草木染めです。「撹拌」は藍液に酸素を与え監理する最も大切な1日一回必ずしなければならない儀式的な仕事です。これを怠れば液は呼吸が出来ず腐り死んでしまいます。
「藍の華」
藍液は毎日の監理で撹拌した時に、液面に出来る藍の色素の泡が塊が藍の健康状態を診る「藍の華」です。
「藍の監理」は先ず温度を25℃前後に保ち、液面や「華」の表情を診て、匂いは良いか、指先でpHの微妙なぬめりを感じ、味を確かめ、冷暖房完備で灰汁や石灰を必要な分を見極めて足す、五感を用いて監理し何が欲しいか藍の気持ちを知る事で、人に優しい藍を染められるのです。
「京友禅と藍染の融合」
京友禅を手掛けて居た頃は工程が分業の世界に居ましたが、藍友禅を研究するに辺り全ての工程を自ら行う事でしか納得の行く作品が造れませんでした。
「染めの工程」は先ず、よく染まる綿、麻、絹の生地を試し染めを繰り返し厳選します。生地に模様をゴムノリの防染で精密に写し取り又は蝋で絵等を描きます。藍染では古来より使用して居た米のデンプンのノリでは繊細な友禅の「糸目」には、染めて洗うを何十回も繰り返す過程で溶け出してしまい向かないので、京友禅で使用してるゴムノリを藍染用に配合し使用しています。
そして京友禅では経験の無かった「蝋傑」の防染の技術も一から学びました。「染めの工程」は手間隙掛けて加工し染めの準備が出来た生地を、水(ぬるま湯)によく湿らせ脱水し、藍液にゆっくり沈めます 。藍染は「空気媒染」の酸化発色するので気泡が残ると黒いシミが出来ます、ですので極力泡立て無い様に液の中で生地を動かし、残った空気も根気よく抜きます。生地を3~5分に満遍なく液を浸透させた後、液から上げて空気にさらすと、空気中の酸に媒染反応し、染生地は黄,緑,青の順に移り変わり発色します。
京友禅では欲しい色は一度の染めで発色しますが、藍染は一度では染まりません。初めは薄く染めを何度も重ねる毎に青が濃くなり、水色、青、コバルトブルー、紺色、ナス紺、ナス紫と変化します。着物等の絹は特に動物繊維なので液のpHを腐る一歩手前迄アルカリを低く監理しないと染まりません。それを30回以上繰り返し染め上げます。
良い加減の精神を大切に
橋詰清貫が藍との出会いは京友禅が科学染料全盛期を過ぎて下火になりだした頃に、藍染の催事で帯に藍墨の挿し色の友禅を依頼された事が切っ掛けでした。その催事では全てを昔ながらの天然技法の藍の魅力に惹き付けられて、天然の藍染の世界に飛び込み技術を学びました。そして更に良い色を求めて、畑で藍を種から育てるすくもを作る経験を2000~2008年迄行い、常に安定した色を染める事が実現しました。
藍染は回数を重ねて染めれば染めるだけ生地は厚く強くなるので、よく染めた藍は1000年前の物も現存する防虫効果も有る強い染めです。ですが「他より回数を多くの染めて、他より良い色を出す」と、欲を出して必要以上に染め過ぎてしまうと風合いは損なわれ台無しになるので、「ええかげん」が大事なのです。
一般的に「ええかげん」は横着者の印象ですが、「良い加減」と漢字で書くと分かりやすいです。
この「良い加減」を見極める、おおらかで調度良い加減の精神で、こだわり抜いた職人の感性が、本当に良い藍友禅の作品の世界を創りだすのです 。
店名 | 橋詰藍友禅 |
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住所 | 京都府宇治市木幡南山72-1 |
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TEL | 0774-32-4686 |
FAX | 0774-32-4686 |
営業時間 | 10:00~16:30
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定休日 | 日曜日、不定休(お電話にて要確認)
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取扱商品 | 藍友禅 その他藍染め商品 |
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メッセージ |
藍に愛を込めて染めました。 自然の発酵菌が生み出す、人に優しい藍染めをお手許に取り感じて下さい。 |
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